毎日更新される、幸せな記憶。

こんにちは✨
一応まだ40代ですが、長谷川式簡易知能評価スケールで

満点を取れなかったりする筆者です。

そんなことはさておき、皆さんは
日記をつけたことがありますか?

もともと書くことが好きな方にとっては楽しい習慣ですし、幼少時から書くようにしていると文章力や構成力も身につくと言われています☺️

大人が書くとしたら、老後に読み返す楽しみにもなるでしょうし、

いわゆる認知症防止対策として
お勧めされることもあるでしょう。

今どきは、分厚いノートに書くよりも、
ブログとして保存している人の方が多いのかもしれませんね。

しかし、得意、不得意とか
上手い、下手、にかかわらず、

自分の中から溢れ出る言葉を、
ついついもったいないから
書き留めてしまったような文章。

そんな日記が、実は一番読み手の心に響くし、
素敵なんじゃないかなあと思うのです。

90代のTさんは、
リハビリ担当が何十回訪問させていただいても、

「こんにちは、どちら様!」と

言ってくださる方です。

そして、

「学校を出てから鉛筆持ったことないの。書くのは苦手です!!」

キッパリおっしゃるのですが、

ある日、渋々、本当に渋々
久しぶりに鉛筆を持ってみてからというもの、

ご家族が渡した大学ノートに

自ら日々の記録をつけるようになったそうです。

ある日の日記を抜粋してみます。

ストヲブ二 アタッテマスヨ。
ヨイテンキ。
テリビ(テレビ)ヲミテマスヨ。
ハナガタクサンアリマスヨ。
ユメノヨウデスヨ。

日によっては「ダレモイナクテ サミシイデスヨ」とか

「サクラガキレイデ サイコウデスヨ」なんていう文章も。

よくよく読むと、確かに1日分の文章量はとても短く、

同じような出来事について書いてあることが多いのですが、

それでも何かが少し、毎日変わってるんです。

季節の移り変わりによって
登場する花の名前が変わり

その日の気分によって
とても感情表現が豊かになり

逆に淡々と見たものを描写している日もある。

ご家族や、毎週来る担当者の顔や名前をたとえ忘れていても、

Tさんの喜怒哀楽は毎日更新されて、新鮮そのもの。

だから、これでいいんです。

もしかしたら、日々自分の書いた日記を読み返すことで、

その日の記憶が少し蘇ることもあるかもしれませんが、

記憶を取り戻すために書いている、というよりも、

言葉が溢れるから書き留めている。

だから、同じようなことを繰り返し書いていても、

今日このときの、Tさんの幸せそうな背中が目に浮かんで、
読んでいる方も幸せな気分になるんですよね。

見開き1ページのうちに何度か現れる、


「ユメノヨウナ マイニチデス」
「サイコウノ クラシデス」

という言葉。

いいなあ。

ソウイフ モノニ
ワタシハ ナリタヒ✨

※本ブログでご紹介させていただいている利用者様の記事に関しては、ご本人及びご家族の許可を得て掲載しております。